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2009年10月02日

AbuGarcia Ambassadeur 5500C'73

※【Tune】を更新
※写真は純正シャロースプールが写った状態が好ましいので、ラインを換える時に写す予定

※ここに全体写真を入れる予定

Weight:330g
Gear Ratio:1:4.7
Mechanical System:Non-anti-reverse
Line Capacity:
Foot Number:731102
Handle:Haneda Craft 90mm
Number of Ball Bearing:6
Total Price:¥55,400

これは73'と言っても所謂“サイモン・アンバサダー”ではなく、1973年製造のオリジナルアンバサダー。
従って単純に36年前のリールになるが、36年前のリールが使える事が驚きなのと、36年前のリールでこの性能が衝撃。

5500Cとしては初期モデルだが、随所に時計メーカー発を感じさせる高品質を感じる。
このモデルはCクリップがネジであったり、見た目のクオリティーが違う箇所も多い。


【外観】
好みのブルーグレーカラー、シャロースプール、ハット型スクリューキャップ、丸型レベルワインドで、クレストマークは所有機種中最もハイクオリティー。


【リーリング】
文句無し。
クラッチが戻る時の音は所有機種中最も高音で、シルバー925ジッポーなりデュポンの開閉音の世界。
ただここらは“経過年数による各パーツの馴染みも考えられるので、結果的にベストに近い”可能性もある。
それにこれはきちんとメンテンスされていた様。

あと経過年数を感じたのは、磨耗によるハンドルノブのグラつきか。
ここはベアリングが入っているわけでもないし、誤魔化し(ごまかし)の効かない箇所でもある。


【ベアリング】
樽型が入っている。
調べるとこれはスプールの極々微妙なセンターズレを補正する為らしい。


【キャスティング】
微妙なオイルなどのセッティングもあるが、7g程のルアーもストレスなく飛ぶ。
自分好みにグリスなりオイルを入れたが、性能は自分のニーズを満たしている。


【実釣】
エイとのやり取りでも特に不安は無かったし、強いて言えば巻取り長はもう少しあっても良かったが、仮にギア比を上げると巻きトルクは減少するので。
あとやっぱりドラグレバーは角型が良い。
このアンバサダーはクリックがあるわけでもないし、その分微妙な調整は出来るのだが、角の方がその感触から瞬時に微調整が行いやすい。


【不満点】
(Hi-Speed)のシールを剥がすと、やっぱりそこだけ色が違ってた。
まぁ人それぞれとも思うが、少なくとも使用する場合は最初から剥がした方が良い様に思える。
というのも一時からそこor周りが変色するケースが多いわけで、イコール、一時からシールはその変色隠しでしかない様に思えるから。
シール自体はまた買えるし、オリジナルシールよりカップそのものの美を維持した方が良いと思う。


【Tune】
・ZPI SICベアリング
道具番長さんのブログにもある通り、購入時の空回しは素晴らしい。
で、ドライで使ってもいいのかも知れないが、付属の紙には「超高回転性能の維持にはオイル潤滑を心がけて下さい」とあったので、粘度の低さ&防錆面からシマノリールオイルスプレーを入れている。
現在不満はなく、やっぱり記載されている通り「回転抵抗が少なく初動の立ち上がり加速が断然速い」。
特別飛距離が伸びるわけでもないが(現在使用中のベアリングの状態にもよる)、結局フィーリングの好みに思える。

・角型スタードラグ
なんせ現在販売されているAbuのOPではスカートの長さが違うし、ねじ山のピッチが途中で異なる様。
力技を使えばねじ込む事は可能だったかも知れないが、自分はそれをやらずオリジナルタイプの物を探した。
結果、こちらは標準装備品同様すんなり付いた。
で、やっぱりドラグを使う釣りの場合、角型がベストに思える。


【購入時における注意点】
基本的にどの部分が壊れていようが錆びていようが修理(パーツ交換)は可能。
ただ完全分解メンテナンスが出来ない人にとって、フレームの歪(ひずみ)は注意に思える。
後は欠品なくきちんと組まれているかか。



まぁ36年前のリールがこれだけ使える事がやけに新鮮だった。
通りでオリジナルアンバサダーが好きな人がいて、それをコレクションする人も多い事に納得した。

因みにざっと36年前の物を身の回りで探してみたが、何もなかった。
また、この頃の5500Cと全く同じ物を作るとなると、その販売価格は10万円以上になると書かれたサイトもあったが、実際、ショップでのNIB(New in Box/新品箱入り。一般的な言葉ならデッドストックか。)は12万円位で取引されているし、それも納得出来た。

例えばメッキ1つでも色々あるし、パーツ1つをメッキするのに数万円掛かるのも珍しくないし、手工程の“世界の一流品”レベルがわかる人に取っては芸術品の域もあるのだろう。
というのもネジ1本、刻印など、粗なり隙を探しても見当たらないので。


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AbuGarcia Ambassadeur 5500C'73